東日本大震災を引き起こした巨大地震の震源域では、震災の1年後、2012年にJAMSTEC=海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」を使った大規模な掘削調査が行われ、地震でずれ動いた断層の場所などがわかっています。

今回の「ちきゅう」を使った2度目の調査は日本など10か国の研究者による共同研究チームが行い、前回の調査と比較することで、震源域の地質の状況の変化や巨大地震が発生したメカニズムなどを明らかにする計画です。

「ちきゅう」は6日、静岡県の清水港を出発して宮城県の仙台空港の沖合、およそ260キロの震源域の海上に到着し、ことし12月にかけて水深7000メートルの海底に金属製パイプをのばし、地下およそ950メートルまで掘削して断層付近の岩石を採取する予定です。

震源域は太平洋プレートという海側の岩盤と陸側の岩盤との境目にあたり、調査を行う筑波大学の氏家恒太郎 教授は「地震後13年たったあとのプレート境界の状況を調べることで、1度解放されたひずみが再びたまり始めているかを明らかにしたい」と話しています。

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