滋賀県、京都府の約480カ所の郵便ポストの交換工事をめぐり、作業を委託された大津市の業者が安全性の低い不適切な工事をしていたことがわかった。日本郵便が3日、明らかにした。別の業者がすでに交換工事を終えているという。

 日本郵便によると、郵便ポストは強度を高めるため、地中に埋めた柱の周囲をモルタルで固めていて、老朽化したポストの交換時には柱ごと交換する工法を業者側に指定している。だが、大津市の業者は、柱の切断面に新しい柱を溶接したり、柱を残して投函(とうかん)口がある箱の部分だけを交換したりしていたという。

 昨年8月、京都市上京区の郵便ポストがトラックに衝突されて倒れる事故があり、不適切な工事が発覚。大津市の業者が2018年から昨年までに交換工事を請け負った約670カ所について調べたところ、うち約480カ所で不適切な工事がわかったという。

 日本郵便は、「今後の対応は弁護士に相談中」としている。(華野優気)

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