神戸市西区の草むらで昨年6月、スーツケースに入った男児(当時6)の遺体が見つかった事件をめぐり、兵庫県警は3日、叔父の穂坂大地容疑者(33)=傷害致死などの罪で起訴=について、男児の母親である姉(36)ら4人への傷害と暴力行為等処罰法違反の疑いで再逮捕し、発表した。

 「(逮捕状の)書いてあることすべてが勘違い。うそです」と容疑を否認しているという。

 捜査1課によると、再逮捕容疑は2023年6月18日午後、同居の姉に対し自宅で鉄パイプで複数回殴ったり、「死ぬ覚悟はできとんか」と言いながら背中や胸元に包丁を突きつけて脅したりしたというもの。

 姉のほか、同居の母親(58)と双子の妹2人(31)に対しても、それぞれゴムへらで顔面や頭部を数十回殴るなどし、2週間程度のけがを負わせた疑いもある。

 大地容疑者が家族に日常的に暴力をふるい、一家を支配していたと県警はみている。

 県警は昨年6月に男児の遺体が発見されてから4人を病院に受診させ、けがの程度を把握していた。

 大地容疑者と姉、妹2人のきょうだい4人は、死亡した修(なお)君に対する傷害致死と死体遺棄の罪で今年4月に起訴された。

 起訴状によると、4人は昨年6月19日、自宅で修君の背中を鉄パイプで繰り返し殴り、背中の上に乗って跳びはねたり踏みつけたりして死亡させ、遺体をスーツケースに隠して神戸市西区の草むらに遺棄したとされる。(宮坂奈津)

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