臨済宗妙心寺派の大本山・妙心寺(京都市右京区)に、「明智風呂」と呼ばれる国重要文化財の浴室がある。明智光秀の叔父が、かつて存在した塔頭(たっちゅう)・太嶺院の住職を務め、光秀の菩提(ぼだい)を弔うために建てた。妙心寺は2日、明智風呂の修繕や境内整備にあてる費用をクラウドファンディング(CF)で募ると発表した。10月31日まで。
妙心寺は1337(建武4)年、花園天皇が離宮を禅寺に改め、創建された。現在は40余りの塔頭があり、その寺域は約10万坪に及ぶ。
2026年度には妙心寺二世の微妙(みみょう)大師の650年遠諱(おんき)大法会を予定し、伽藍(がらん)の修繕など境内の整備を進めている。ただ、改修が必要な所が多く、物価高も影響し、財政状況が厳しいという。
寺によると、光秀は本能寺の変の後、寺に逃げ込んで自害しようとしたが、叔父に諭されて思いとどまったと伝えられている。
CFの目標は1300万円。5千円から寄付できる。明智風呂の特別拝観や遠諱限定の御朱印帳などの返礼品がある。寄付はサイト(https://readyfor.jp/projects/hanazonomyoshinji)から。銀行振り込みによる寄付もできる。問い合わせは事務局(mimyodaishi650@myoshinji.or.jp)。(北村有樹子)
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