台風10号は1日正午、東海道沖で熱帯低気圧に変わり、ゆっくりとした速さで北西へ進んだ。熱帯低気圧の雨雲に加え、太平洋高気圧の縁から暖かく湿った空気が流れ込んだため、東海から関東では断続的に大雨となった所があった。これまでに降った大雨で地盤が緩んでいることから、気象庁は東、西日本では引き続き土砂災害に厳重に警戒し、低地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒するよう呼び掛けた。
総務省消防庁によると、1日午後4時時点で、台風による死者は7人、不明1人、関東から九州までの14県で127人が重軽傷を負った。
静岡県伊豆市では、8月25日午後6時の降り始めから9月1日午後3時までの総雨量が995ミリと、同地点の8月の平年1カ月分の約2.5倍を記録した。神奈川県小田原市では1日午前7時半までの72時間雨量が観測史上最多の529.5ミリとなった。
三重県大台町では大谷川が氾濫する危険性があったことから、5段階の警戒レベルで最も高い緊急安全確保が一時出された。
2日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海150ミリ、近畿120ミリ、関東甲信100ミリ、北陸80ミリ。
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