◆抗凝固薬の処方を忘れた7日後に脳梗塞を発症
報告書によると、心房細動などの持病があった男性は息苦しさを訴え、センターの集中治療室に搬送。搬送前から抗凝固薬を飲んでおり、入院当初は飲み薬から点滴に切り替えて投与されていた。だが、入院4日目に一般病棟に移った際、主治医は点滴を止めたにもかかわらず、飲み薬を処方するのを忘れた。千葉県庁(写真と記事は直接関係ありません)
男性はこの7日後に脳梗塞を発症し、翌日死亡した。県庁で記者会見した中村精岳(よしたけ)病院長によると、主治医は「10人以上の患者を受け持ち、疲労がたまっていたため投薬を忘れた」と説明。センターは遺族に謝罪し、和解したという。 センターは、外部識者を含めた医療事故調査委を立ち上げ、昨年2月に報告書をまとめた。主治医個人の責任ではなく投薬のチェック態勢に問題があったとし、主治医の処分は見送った。再発防止策として、抗凝固薬を服用する患者は電子カルテで分かるようにし、看護師や薬剤師も確認を徹底するという。(長屋文太) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。