パリ五輪の卓球女子団体で銀メダルを獲得した平野美宇選手(24)が29日、母校の山梨県中央市立田富北小学校を訪れた。拍手で出迎えた児童らに「皆さんの応援が力になりました」と感謝を述べた。
平野選手は市内で卓球教室を開く母親の真理子さんのもとで3歳から卓球を始め、田富北小を2013年に卒業。中学進学とともに上京して、さらに本格的に卓球に打ち込んだ。前回の東京五輪では団体代表には選ばれたが、シングルス代表争いには落選。パリ大会ではシングルス代表を勝ち取り、ベスト8に進出した。田富北小の児童らは事前に千羽鶴を折り、真理子さんに手渡した。その画像は平野選手にも送られたという。
この日、午前11時過ぎに体育館で行われた交流会には、約250人の児童が集まり、平野選手を拍手と歓声で出迎えた。児童会長の渡辺美空さん(6年)から花束を受け取った平野選手は「小学校の6年間は、学年のみんなや先生からたくさん教えていただいて成長し、今の卓球人生につながっている」と振り返った。
児童たちには「今の時間を大切に過ごして、皆さんの夢に向かって頑張って。次は私が皆さんを応援しています」と呼びかけた。「チアダンスの全国大会に出るのが夢」という6年生の日向咲希さんは「私も目標に向かってがんばりたいと思った」と目を輝かせていた。
平野選手は午後、中央市役所を訪問。職員や卓球教室の生徒らから「美宇ちゃん、おかえりなさい」と出迎えられた。平野選手は同級生だった市職員を見かけると、気軽に声をかけるなどリラックスした様子。銀メダル獲得の報告を受けた望月智市長は、市民栄誉賞を贈ることを明らかにした。県庁を訪れた際は、長崎幸太郎知事から県民栄誉賞を贈られた。
「ひさしぶりに故郷に帰った」という平野選手は式典後「皆さんに歓迎していただいて、がんばってよかったなと思います。元気をもらいました」と笑顔で話した。(米沢信義)
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