台風10号の上陸に伴い、熊本、宮崎、鹿児島の3県では28〜29日、竜巻とみられる強風などで40人が負傷した。鹿児島市では60代男性が行方不明となった。突風などによる宮崎市内の建物被害も29日正午時点で計約160件。大分県由布市と宇佐市はそれぞれ河川氾濫の恐れから、市内の一部地域に「緊急安全確保」を発令した。
宮崎県によると、県内の負傷者は24人。いずれも軽傷という。宮崎市内では28日の日中に竜巻と推定される突風が発生、少なくとも4人が軽傷を負った。
同日夜にも突風が吹き、家のガラスが割れたりして、けがをしたとの通報が宮崎市内の大淀川河口付近で相次いだ。
鹿児島県のまとめでは15人が重軽傷を負った。鹿児島海上保安部によると、台風10号が接近していた28日夜、鹿児島港で60代の男性が船から海に落ち、行方不明となった。
鹿児島中央駅では29日午前、岡山県から出張で訪れたという美容室経営の男性(30)は「31日まで鹿児島に滞在予定だが今後電車が動いてくれるか」と不安げに語った。
熊本県では29日未明、氷川町で避難のため移動していた80代女性が転倒し、足を骨折した。〔共同〕
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