高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」は、長期間強い放射線を出し続けることから、地下300メートルより深くに埋めて最終処分することになっていて、最終処分地の選定に向けた調査は北海道の寿都町と神恵内村で行われているほか、ことし6月からは佐賀県の玄海町でも始まっています。

こうした中、原子力規制庁は最終処分の安全確保に必要な規制基準の策定に向けた研究費として、3億2000万円を来年度予算案の概算要求に盛り込む方針を固めました。

具体的には、「核のごみ」に含まれる放射性物質を閉じ込める容器を長期間使用した際の安全性や、最終処分による被ばく線量の評価などについて研究を行うことにしています。

最終処分の規制基準は政府の基本方針で原子力規制委員会が整備することとされていて、予算案に研究費が盛り込まれるのは初めてです。

原子力規制庁はこのほか、災害時にも原発周辺の放射線量を迅速に把握するための体制強化や、航空機を用いたモニタリングシステムの運用費などを概算要求に盛り込み、今年度当初予算より143億円多い総額707億円を計上する方針です。

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