大阪府箕面市長選で地域政党・大阪維新の会公認の現職市長が敗れたことについて、吉村洋文代表(大阪府知事)は26日、「完敗だ。負けに不思議の負けはない」と述べた。今後党内で敗因を分析し、立て直しを急ぐ考えを示した。

 箕面市長選は25日に投開票され、維新現職の上島一彦氏(66)が、無所属新顔で前自民党府議の原田亮氏(38)に約1万4千票の差をつけられて落選した。府内の首長選挙で維新公認の現職が敗れるのは初めて。

 吉村氏はこの日、報道陣の取材に「(落選は)我々の力不足だ」と説明。敗因について「予断をもって判断するのではなく、しっかりと地元で活動したメンバーの声も聞いたうえで敗因分析をして、立て直しをやっていきたい」と語った。

 また、横山英幸幹事長(大阪市長)も同日、「大変大きな敗戦。個人的にも非常にショックだ」と語った。

 維新をめぐっては、2025年大阪・関西万博で相次ぐ開催経費の増額やパビリオン建設の遅れなどが問題視されてきた。当選時に維新などが推薦した兵庫県知事によるパワハラ疑惑などによる逆風を指摘する声もある。

 横山氏はこれらの問題について、「全く影響しなかったというのは難しい。一定の影響はあった」と述べた。

 維新は今後、今回の箕面市長選など直近の選挙について、検証するチームを党内に立ち上げる。今秋の解散・総選挙も取りざたされる中、分析結果を党の選挙戦略に生かす狙いがある。横山氏は「1カ月、2カ月ぐらいをめどに取りまとめをしていきたい」とした。(野平悠一、原田達矢)

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