石川県輪島市の「白米千枚田」で地震被災地への応援ソングを歌う汐川ほたてさん=7月

 「心は温かく、土までも優しい。そんな能登が好きだ」。全国各地の観光大使を務め、石川県の観光特使としても活動するシンガー・ソングライターの汐川ほたてさん(30)が、能登半島地震被災地への応援ソングを完成させた。タイトルは「凪海に祈りを、晴空に希望を」。復興への道のりを歩み始めた能登へのエールを歌詞に込め、そっと寄り添うような旋律に乗せた。

 汐川さんは3月、石川県穴水町で慰問コンサートに出演。多くの家屋が倒壊した風景に「言葉が出なかった」という。大変な経験をした人たちに受け入れてもらえるか不安だったが、みんなが温かく迎えてくれ「楽しかった」と声をかけてくれた。能登の美しさと人の優しさに魅せられ、応援する歌を制作しようと決めた。

 7月、同県輪島市の「白米千枚田」や穴水町の「ボラ待ちやぐら」など、能登を代表する景勝地でミュージックビデオを撮影した。

 地震発生から1年となる来年元日にCDを発売する。売り上げの一部は被災地への寄付に充てる予定だ。汐川さんは「能登の皆さんに寄り添うことにこだわって曲を作った。少しでも力になれば」と話している。

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