日本原燃は23日、青森県六ケ所村で建設中の使用済み核燃料再処理工場について、「2024年度上期のできるだけ早期」としていた完成目標を延期すると発表した。原子力規制委員会による安全審査の長期化が理由で、延期は今回で27回目。隣接するウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料工場についても同様に延期する。原燃は29日に新たな目標時期を県と村に報告する方針。
同社の増田尚宏社長は23日午前、県庁を訪れ、環境エネルギー部長と危機管理局長に非公開で延期を報告。その後、記者会見し、安全審査の説明に1年程度要するとして延期を表明した上で、「大変申し訳なく思っている」と陳謝した。
宮下宗一郎知事は同日夕、記者団の取材に応じ、「これから具体的な説明が会社からあると思うのでそれを待ちたい」と述べた。戸田衛村長は「誠に遺憾だ。日本原燃には確度の高い目標を示すよう強く要請する」とのコメントを出した。
記者会見する日本原燃の増田尚宏社長=23日午前、青森県庁
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