再処理工場は、各地の原子力発電所から出る使用済み核燃料から再利用できるプルトニウムを取り出す施設で、国が進める核燃料サイクル政策の中核に位置づけられています。

4年前に新しい規制基準に基づく原子力規制委員会の審査に合格しその後、個別の設備の設計などについて審査が続いていますが、提出書類に大量の不備が見つかるなどして、想定より大幅に遅れています。

こうした中、23日、日本原燃の増田尚宏社長が青森県庁を訪れ、来月末までとしてきた完成時期の目標を延期する方針を県の幹部に説明しました。

原子力規制委員会への追加の説明だけでもさらに1年程度かかると見込んでいて、新たな目標時期については検討中だとしていますが、関係者によりますと、2年半程度延期し2026年度内の完成を目指す方向で調整が進められているということです。

増田社長は県への報告のあと、「大変申し訳なく思っている。ほかの原子力事業者にどういう影響があるか見てもらわないといけないと思う」と話しました。

再処理工場は当初、27年前の1997年に完成する計画でしたが、たび重なるトラブルなどのために延期が繰り返されていて、今回の延期で27回目となります。

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