7〜17階にホテルが入る大阪府咲洲庁舎(大阪市住之江区)

大阪府の咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)に入居する民間ホテル「さきしまコスモタワーホテル」を巡り、滞納した賃料の差し押さえを免れるため資金を隠したとして、府警は22日、同ホテル経営会社の役員ら2人を強制執行妨害目的財産損壊の疑いで逮捕した。

逮捕されたのは同ホテル経営会社の代表取締役、誉田喜博容疑者(62)と運営会社の代表取締役、小寺孝明容疑者(64)=いずれも大阪市浪速区。認否は明らかにしていない。

逮捕容疑は2023年7〜9月、強制執行による府の資産差し押さえを免れようと、宿泊代金計約900万円を別会社の口座に送金させ、財産を隠した疑い。府が24年6月に刑事告発していた。

府警によると、送金先の別会社口座は誉田容疑者が管理しており、この会社の名称がホテル運営会社と同名に変更されていた。発覚を免れようとしたとみられる。

府によると、ホテルは19年開業で、55階建て庁舎の7〜17階に入居。賃料の滞納を巡り府が大阪地裁に提訴し、24年6月、ホテル側に明け渡しと滞納金など約26億円の賠償を命じる大阪高裁判決が確定していた。ホテルは10月で閉館するとしている。

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