兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した県職員アンケートの中間報告で、斎藤氏がカニなどの贈答品を受領したり、出張で県の規程額を超える高級旅館に宿泊したりしていた、との記載があることが22日、分かった。伝聞情報も多く、擁護する意見も一部あった。
斎藤氏が贈答品を受け取っているとの疑惑について、約2割の職員が見聞きしたと回答した。内訳は「目撃等により実際に知っている」と答えたのが43人(1%)、「実際に知っている人から聞いた」が160人(4%)、「人づてに聞いた」が743人(16%)だった。
自由記述欄には、県北部の但馬地域での視察でお土産のカニを職員の分まで持ち帰ったとの記載が複数あった。このほか知事の希望で旅費規程の額を上回る高級旅館を秘書課が手配し宿泊したとの記載や、革製品の生産現場を視察した際、40万円相当の革ジャンを試着し「これはいい。もらえないか」とおねだりした、などの記載もあった。革ジャンはあまりに高額なため、無償提供はできないと結論づけられたという。
一方、少数ながら「生産者からいただき、産品をPRすることは他自治体でもある」「どこでもあるレベルの話」とする回答もあった。
アンケートは県職員約9700人の7割にあたる約6700人が回答した。中間とりまとめは5日朝までに回答があった約4500人分を集計した。23日に開催する百条委員会に示した上で、詳細を公表する。
斎藤氏は20日の記者会見で、アンケートについて「詳細を把握していないのでコメントは差し控える」と述べた。
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