8月11日
大分県佐伯市の山口川で6歳の女の子が溺れて死亡しました。
8月12日
福岡県八女市の星野川で4歳の男の子が流され、その後、川につながる用水路で沈んでいる状態で見つかり、死亡が確認されました。
8月14日
岡山県新見市の高梁川で小学生と中学生の兄弟2人が流され、このうち中学生の兄が死亡しました。
8月18日
滋賀県東近江市の川で12歳の男子中学生が溺れ、死亡しました。
子どもだけではありません。
▽同じ11日に愛知県豊橋市の豊川では知人と泳いでいたベトナム国籍の25歳の男性が▽島根県吉賀町の高津川では40歳の母親が溺れて亡くなりました。7歳の子どもが溺れ、子どもを助けた直後に溺れたとみられるということです。
ことしは海より川?
相次ぐ川での死亡事故。
今月8日、南海トラフ地震の臨時情報が出されて海水浴場が閉鎖された地域もあり、旧ツイッターのXでは海に行くのをあきらめて川遊びをしたことを伝える投稿も相次ぎました。
「南海トラフ警戒で海は閉鎖地元の川へ」
「南海トラフ巨大地震注意で海行けなかったけど川も楽しい!!」
このほか、各地で多くの人が川遊びに訪れていることをうかがわせる投稿もみられました。
高知県四万十市などを流れる四万十川は、清流として知られ、毎年、夏休みの時期には全国から多くの人が遊びに訪れます。
警察によりますと、今月8日に「南海トラフ地震臨時情報」が発表されてからは、海ではなく川を選ぶ人が多く、ことしは例年よりも四万十川で遊ぶ人が目立つということです。
17日も当初の予定を変更して四万十川を訪れたという名古屋市の家族の姿が見られました。
40代の母親
「もともとは、海で釣りをする予定でしたが、万が一地震が起きたら、津波からの避難が難しいかもしれないと思いました。ここまでは津波も来ないので、海よりも安心かなと考えて遊びに来ました。ライフジャケットを着用し、けがをしないように長袖長ズボンの服装で川遊びを楽しみます」
命を守る7つのポイントは?
政府広報オンラインでは水の事故から命を守る7つのポイントを紹介し、注意を呼びかけています。
1.立入禁止の場所には近づかない
2.体調が悪いときは無理をしない
3.単独行動を避ける
4.子どもから目を離さない
5.お酒を飲んだら海や川には入らない
6.ライフジャケットの常時着用
7.連絡手段の確保
“川の深み 錯覚で実際より浅く見えることも”
全国の水難事故を調査している水難学会で理事を務める斎藤秀俊さんは、次のように指摘しています。
「例年は海の事故の方が多いが、ことしは川の事故の比率が高いと思う。南海トラフ地震の臨時情報が出たことで海に行くのを控える人が多くなっている印象があり、川の事故の件数は、その場所に何人の人が行くかで決まるので、事故の件数が増えてきたということは、川で遊ぶ人も増えているのではないか」
そして、川遊びの際はライフジャケットの着用が欠かせないとしたうえで、注意を呼びかけています。
「一番注意したいのは、川には深みがあり、錯覚で、実際よりも浅く見えること。安全に川遊びができるのはひざ下くらいの水深で、ひざ上になると急にリスクが高まる。遊び慣れている川でも、川の深さや流れ方は一気に変わることもあるので、ひざ下までの水深を守って楽しんでほしい」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。