生成AI(人工知能)でつくった市長のアバターが、記者会見の内容を英語で発信します――。生成AIを業務に導入している神奈川県横須賀市は23日、こんな取り組みを始めると発表をした。

 この日開かれた4月の定例会見から、10日後をめどに市の公式YouTubeで発信していく。米海軍基地があることもあって外国人が多い横須賀での情報発信力を高めるのがねらいだ。

 具体的には、上地克明市長が日本語で話す動画をもとに、市長の姿、振る舞い、声質を生成AIが学習して市長アバターを作成。そのうえで上地市長が会見で話した内容を英訳して入力すると、アバターが上地市長そっくりの声で英語を話す仕組みだ。アバターの口元も英語を発音しているように動くという。

 「ほとんど英語はしゃべれない」という上地市長は、流暢(りゅうちょう)に英語を話す自身のアバターに「あたかも私がしゃべっているような感動がある。これは胸に響く」と衝撃を受けた様子。「防災や災害時の情報発信のほか、平和へのメッセージなど全世界へ向けた情報発信での活用も検討したい」と話した。(具志堅直)

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