1985年8月12日、お盆の帰省客などを乗せた日本航空のジャンボ機が群馬県上野村の山中に墜落して、国内の航空機事故では最も多い520人が犠牲になり、12日で事故から39年となります。

遺族や地元の人たちが11日、墜落現場の「御巣鷹の尾根」のふもとを流れる川で灯籠流しを行い、犠牲者を追悼しました。

遺族たちは、亡くなった家族への思いや安全を願うメッセージなどが書かれた灯籠を川に浮かべ、手を合わせて祈りをささげていました。

事故で当時9歳だった次男の健くんを亡くし、遺族でつくる連絡会の事務局長を務める美谷島邦子さん(77)は「私たちは1年1年の積み重ねですが、来年の事故から40年を迎えることができない遺族もたくさんいる。その遺族の気持ちを背負って、次の世代に事故のことを伝える役目を果たしていきたい」と話していました。

12日は、「御巣鷹の尾根」を目指して遺族や関係者が慰霊の登山を行い、夕方からはふもとで追悼慰霊式が開かれます。

灯籠流しに参加した神奈川県川崎市の内野理佐子さん(64)は、事故で父の南慎二郎さん(当時54)を亡くしました。

内野さんは「灯籠には、3人の孫のことなど家族が元気にしていることを書きました。犠牲になった命を無駄にしないためにも、悲惨な事故が二度と起きないように事故のことをこれからも多くの人に伝え続けていきたい」と話していました。

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