大阪・関西万博会場の木造巨大屋根「リング」=7月26日、大阪市の夢洲
2025年大阪・関西万博で新たに販売する紙製チケットの利用を巡り、大阪府、大阪市と日本国際博覧会協会(万博協会)の間に溝が生じている。前売り入場券が電子版のみで思うように売れない中、府市は利便性と販売促進の観点で積極活用を主張。予約なしで入場できる日数を極力確保するよう求める。協会は混雑回避のため期間を絞る方針で、調整は難航しそうだ。 万博協会は昨年11月に前売り入場券を発売。紙では原則発券されず、専用サイトでIDを取得し、来場日時や入場するパビリオンを指定する仕組みだ。「万博は並ぶ」というイメージの払拭だけでなく、混雑日を可視化し、公共交通への負荷を減らす狙いもある。 一方、インターネットに慣れていない高齢者層からは購入方法が分かりにくいとの声が相次ぐ。企業購入分を除く売れ行きも伸び悩む。「行きたい人が行きやすい万博にするべきだ」(大阪府知事)との声を踏まえ、万博協会は10月から紙チケットを全国のコンビニや旅行会社で販売する方針を決めた。 紙の場合は予約なしでも入場できるようにする。
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