住宅は倒壊し、斜面の一部が崩落していた。日向灘を震源とするマグニチュード(M)7.1の地震から一夜明けた9日、最大震度6弱を観測した宮崎県日南市などで被害の爪痕が明らかになった。水道管は破裂し、深夜に余震も発生。被災者からは「こんな揺れは初めて。もう嫌だ」と不安の声が上がった。
日南市内では店舗入り口の上部にある看板が路上に落下。破裂した水道管の復旧工事や、道路上にある落石の撤去作業が行われた。自宅のたんすや仏壇が倒れた同市の女性(71)は夜中の余震で何度も目が覚めたといい「防災への備えをちゃんとしようと思った」と話した。
鹿児島県内で最大の震度5強を記録した大崎町では、木造2階建ての住宅が倒壊。1階部分が押しつぶされ、柱はむき出しになっていた。住人の女性(81)は「バリバリと音がした。夫にすぐに声をかけ、逃げ出した」。余震への不安もあり「今後のことは考えられない」と嘆いた。
同県志布志市では震度4だったが、緑の木々が生い茂る斜面の一部が崩落し、白っぽい土がむき出しに。避難所で一夜を明かした清家直樹さん(52)は「土ぼこりや葉が舞っていた」と崩落直後の様子を振り返る。母の美津子さん(80)は「今後雨が降れば土砂災害も心配だ」と不安げだった。〔共同〕
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