日向灘に面した宮崎県日南市の油津港。気象庁は南海トラフ巨大地震の臨時情報で「南海トラフ巨大地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっている」として注意情報を出した=8日午後7時7分(共同通信社ヘリから)
最大震度6弱を観測する地震が発生した宮崎県の日向灘は、駿河湾から延びる「南海トラフ」の西端に位置し、海側のフィリピン海プレートが陸側プレートに沈み込んでいる。過去にもマグニチュード(M)6以上の地震が繰り返し発生しており、地震や津波による被害が警戒されてきた。 8日午後に発生した地震の規模はM7・1。気象庁によると、震源の深さは約30キロで、プレートの境界の一部がずれ動いた。南海トラフ巨大地震は、沈み込みに伴い境界に蓄積したひずみが解放されることで発生する。今回の震源は、その想定震源域の範囲内に含まれる。 気象庁によると、日向灘では1984年にも、今回と同規模のM7・1の地震が発生。96年に発生したM6・7の地震では、高知、宮崎両県で12センチの津波が観測された。 政府の地震調査委員会による「長期評価」では、日向灘周辺ではM8クラスの巨大地震の発生が想定されるが、発生確率は不明とされている。 日向灘では今年7月30日にも、海側のプレート内部深さ48キロで、M5・1の地震があった。
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