第1回口頭弁論後、取材に応じる生徒の遺族=7日午前、那覇市

 沖縄県立コザ高で2021年1月、空手部主将だった2年男子生徒=当時(17)=が顧問教諭の暴言を伴う激しい叱責を受け自殺したのは、高校が適切な対処をしなかったためとして、遺族が県に約1億3900万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が7日、那覇地裁で開かれた。生徒の母親は「息子の将来を奪った事実を罪として認めて責任を取ってほしい」と意見陳述した。  母親は「息子がなぜこんなひどい仕打ちを受けることになったのか、今でも激しい怒りと悔しさがこみあげてくる」と、声を詰まらせた。  遺族側代理人が明らかにした県側の答弁書によると、県側は請求棄却を求める方針。  訴状によると、生徒は19年4月に入部。21年1月28日、部の稽古を早めに切り上げ、校外の道場に向かおうとした際、顧問から「キモい」などの暴言を受け、翌29日に橋桁から飛び降りた。  県教委は顧問を懲戒免職処分とした。県が設置した第三者再調査委員会は今年3月「顧問からの強烈な叱責が自死に至らしめた直接のきっかけ」とする調査報告書を公表した。


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