核兵器をめぐる問題をジェンダーの視点から議論する会が5日、平和記念公園近くのカフェ「ハチドリ舎」(広島市中区)であった。核廃絶とジェンダー平等をめざす学生団体「GeNuine(ジェヌイン)」と「カクワカ広島」(核政策を知りたい広島若者有権者の会)などが共催し、メンバーらが国会議員の女性4人と登壇した。
「軍縮に関する国際会議の出席者のうち女性は約3割」「男性は好戦的、女性は平和的、という規範がある」――。GeNuine共同代表で一橋大学大学院1年の徳田悠希さん(22)が説明した。GeNuineは被爆者の暮らしや心への影響が性別によってどう違うか調べ、国内外に報告する予定だ。
現在、上川陽子外相が、紛争の予防や復興に女性の視点を取り入れる政策に力を入れていることにふれ、「核軍縮も今がチャンス」と話した。
広島県福山市出身で被爆2世の塩村文夏参院議員(立憲民主)は、被爆による健康被害に性差があるとする研究に言及。「まだあまり注目されていない。もっと発信していく必要がある」と呼びかけた。
福島みずほ参院議員(社民)は「戦争は暴力の極地。暴力を生む構造が、ジェンダーをもとにした抑圧にもつながっている」と話した。「見えなかったものを見えるようにしていくのもジェンダー平等」として、GeNuineの調査にエールを送った。
来年3月に米ニューヨークで開かれる核兵器禁止条約第3回締約国会議でも、ジェンダーに焦点を当てた分科会が設けられる予定だ。(花房吾早子)
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