拡張現実(AR)の技術で渋谷上空に浮かび上がった3Dのきのこ雲(KNOW NUKES TOKYO提供)
作品の名称は「KNOW NUKES」。拡張現実(AR)の技術を使い、広島の原爆投下を記録した写真などを基に作成した3Dのきのこ雲が、実際の街並みに浮かび上がる。東大の渡辺英徳教授(情報デザイン)らが協力、監修した。AR作品を集めたアプリ「STYLY(スタイリー)」で9月末まで無料で閲覧できる。◆被爆3世の21歳「祖父母の壮絶体験を再認識」
7月25日には渋谷のスクランブル交差点で体験会があり、10~20代の10人が参加。東京都出身で慶応大3年の中野翔太さん(21)は「被爆は遠い出来事のように感じていたが、身近な風景と重ねて見ると、とても生々しい」と驚いた。渋谷のスクランブル交差点付近で、原爆投下の様子を再現した拡張現実(AR)作品を体験する若者ら
長崎市出身の被爆3世で、国際基督教大2年の山口雪乃さん(21)は「祖父母は壮絶な体験をしたのだと再認識した。現代の核兵器は威力や数がさらに増していることを考えると、より恐ろしい」と話した。 渋谷に立ち上るきのこ雲の映像は、KNOW NUKES TOKYOが9月5~8日、東大情報学環オープンスタジオ(文京区本郷)で主催する「あたらしいげんばく展―アートとテクノロジーで表現する核の脅威」でも公開される。入場無料。中村涼香代表(24)は「あの日、現地でどれほど悲惨な光景が広がっていたか、想像するきっかけにしてもらえたら」と語った。(大野暢子) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。