敦賀原発2号機をめぐっては、先月26日に開かれた審査会合で原子炉建屋の真下にある断層が将来動く可能性が否定できないとして、活断層の上に安全上重要な設備を設置することを認めていない原発の規制基準に適合しているとは言えないとする結論がまとまりましたが、事業者の日本原電は、断層のデータを拡充するための追加調査と申請内容の修正を求めていました。

原子力規制委員会は2日、日本原電の村松衛社長を呼び、追加調査の具体的な内容などを聞き取りました。

この中で村松社長は「追加調査の期間は1年以上必要で、具体的な内容については2か月程度をめどに正式に示したい」と述べ、敷地内を新たに掘るなどして断層の追加調査を行った上で、申請内容を修正し改めて提出する方針を説明しました。

これを受けて規制委員会は今後の方針を議論しましたが、「日本原電の説明は具体性に乏しい」として追加調査と申請内容の修正は、今回の審査では受け入れないことを決め、事務局の原子力規制庁に対し、審査に不合格となったことを示す審査書案の作成を指示しました。

審査書案は1か月程度でまとまる見込みで、正式に決定されれば、2012年の規制委員会発足後初めて、再稼働が認められないことになります。

日本原電は改めて審査を申請するか、敦賀原発2号機を廃炉にするかといった判断を迫られることになりますが、面談のあと取材に応じた村松社長は「敦賀原発2号機は経営上極めて重要と考えていて再稼働を目指すのが基本だ」と述べ、再申請する考えを示しました。

日本原電社長「結果として受け入れられず大変残念」

原子力規制委員会が、審査に不合格になったことを示す審査書案の作成を指示したことについて、事業者の日本原子力発電の村松衛社長は「このままでは審査の継続は困難と判断し、立論の見直しや追加調査をお願いしたが、結果として受け入れられず大変残念だ」と話しました。

その上で、「敦賀原発2号機は東海第二原発と並ぶ経営上の2本柱で引き続き極めて重要だと考えていて、基本的には再稼働を目指して対応する方針だ。我々としては受理していただける内容で再申請を目指したい」と話し、改めて調査などを行った上で、審査を再申請する考えを示しました。

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