東京・渋谷のスクランブル交差点でスマートフォンをかざすと「きのこ雲」が浮かび上がる「KNOW NUKES」の画面
多くの人が行き交う東京・渋谷の街に原爆が投下されたら―。学生団体「KNOW NUKES TOKYO(ノー・ニュークス・トーキョー)」が、こうした想定を拡張現実(AR)でイメージしたコンテンツを制作した。渋谷のスクランブル交差点でスマートフォンをかざすと、画面越しの実際の街並みに3Dの「きのこ雲」が浮かび上がる仕組み。 東大大学院情報学環の渡辺英徳教授と長崎大核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎教授が監修した。コンテンツ名は「KNOW NUKES」で、ARや仮想現実(VR)を体験できるアプリ「STYLY」で、8月1日から9月30日まで無料公開する。 広島型の原爆がスクランブル交差点の北西約1・5キロの場所に投下されたと想定。説明欄には死者8万人、負傷者37万人といった被害推定も記した。きのこ雲の大きさや形は見やすさを重視して加工した。 長崎市出身の被爆3世で、ノー・ニュークス・トーキョー代表の上智大4年中村涼香さん(24)は「日常では目に見えない核兵器の脅威を可視化して、若い世代に伝えたい」と話す。
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