兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題をめぐり、「県政に停滞と混乱を招いた」として7月末での辞職を表明していた片山安孝副知事が7月31日、報道陣の取材に応じた。
斎藤知事から辞令交付を受けるため、この日午前に登庁した。「3年近く副知事として、県政の発展に出来ることは何かということで自分なりに努めてきた。県民の皆さんの福祉を担うのが県政の最終目的。一刻も早く通常の状態になることを期待したい」と話した。
片山副知事は7月12日に辞職を表明した際、斎藤知事にも辞職するよう、6月と7月に合わせて5回、進言したことを明らかにしていた。
この日、斎藤知事の進退について問われ、「政治家としての出処進退は知事が判断するべきもの」とした。そのうえで、「県内の市町長から知事は辞職して県民に信を問うべきだという話があり、経済界からも県政の混乱を心配する声が出ている。知事は十分認識されるべきではないか」と話し、県政の混乱の責任を取って辞職すべきだとの考えを改めて示した。
この日は、副知事に次ぐ立場の小橋浩一理事が8月1日付で総務部付に降格されることが発表された。県政の混乱への対応による体調不良が理由とみられ、降格は本人の希望という。
片山副知事は「業務執行で一番頼りにしていたのが小橋理事。(県政運営に)影響はないとは言えない」と述べた。
片山副知事の退任と小橋理事の降格について、斎藤知事は31日に取材に応じた。「小橋理事はまずは体調を整えることに専念いただく」とし、「県政運営はあくまで組織としてやっていく。各部がそれぞれの立場、それぞれの役割の中で仕事を遂行していくことに変わりはない」と話した。(島脇健史、石田貴子)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。