今年上半期(1〜6月)に全国の警察が認知した刑法犯の認知件数は、前年同期より1万7550件増の35万350件だったことが30日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。増加は2年連続。新型コロナウイルス禍前の2019年の36万3654件に近づいている。うち詐欺は2万7195件で5905件増加。SNS上で著名人などをかたって投資に勧誘する詐欺被害が23年以降急増したことが要因とみられている。

警察庁によると、今年上半期の罪種別では、性犯罪規定が見直され昨年7月に施行された不同意性交罪と不同意わいせつ罪がいずれも800件超増え、1823件と3176件だった。警察庁は被害申告しやすい環境整備が背景にあるとみている。

窃盗は23万6951件で3.6%増。関東を中心に銅線などの金属盗が多発していることなどが影響した。手口別では、自転車盗が5089件増の7万6674件、万引きが2415件増の4万9266件と目立った。

全体の摘発件数は13万3674件(6.7%増)で、人数は9万725人(5.9%増)。検挙率は0.6%増の38.2%だった。認知件数が都道府県別で最も多かったのは、東京都の4万4929件。最少は島根県の932件。〔共同〕

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