動物ものまねの第一人者で、俳優としても活躍した三代目江戸家猫八さん(1921~2001)の遺影が今月、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)に登録された。同館で公開されている。

 同館によると、猫八さんは旧陸軍船舶司令部(暁部隊)船舶砲兵第一連隊に所属していた。宇品町(現・同市南区)にあった兵舎でくつろいでいたときに被爆し、爆風で数メートル吹き飛ばされたという。

 暁部隊は原爆で焦土となった市街地へ、いち早く救援に乗り出したことでも知られる。猫八さんも遺体の処理や、家屋の下敷きになった市民の救出に当たった。

 同館での暁部隊をテーマにした企画展の準備中に、猫八さんが部隊に所属していたことが判明。孫の五代目江戸家猫八さんからの提供で、遺影が登録されることになった。同館は原爆死没者の遺影登録を呼びかけている。問い合わせは同館(082・543・6271)まで。(魚住あかり)

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