戦時中の空襲被害者らでつくる全国空襲被害者連絡協議会(全国空襲連)は22日、東京都千代田区霞が関の厚生労働省内で記者会見し、空襲などの民間被害者を救済する法案の今国会での成立を求めた。

 全国空襲連運営委員長の黒岩哲彦弁護士は、超党派の国会議員連盟(空襲議連)の会長と事務局長が17日に決まり、救済法案の今国会での提出を目指すと述べたことに言及。「与党がその気になれば短期間で法案成立は実現できる。今国会中に間に合う」と語った。

 1945年3月の東京大空襲で母と弟2人を亡くした河合節子さん(85)は「空襲で家族を亡くした人が体や心に重い傷を負って戦後79年生きてきた苦悩を想像してほしい。戦争さえなければこんな苦しみを抱えることはなかった」と訴えた。ウクライナやパレスチナ・ガザの事態に言及し、「戦争では必ず民間人が犠牲になる」とも指摘した。(編集委員・北野隆一)

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