走行中の列車が接触した、台湾東部沖地震の余震によるとみられる線路上の落石(10日、台湾東部・花蓮)=中央通信社・共同

【花蓮=共同】台湾東部・花蓮県で10日夜、台湾東部沖地震の余震によるとみられる線路上の落石に走行中の列車が接触し、先頭車両が脱線した。乗客146人にけがはなかった。台湾鉄路(台鉄)が明らかにした。3日の地震以降、余震が800回以上発生。行方不明者の捜索を阻む要因となっている。幹線道路の一部区間も通行時間が制限されている。

台湾メディアによると、台鉄は26区間に落石を知らせる警告システムを設置していたが、事故があった区間にはなかったという。王国材・交通部長(交通相)は、警告システムの設置の再検討が必要との認識を示した。

脱線は花蓮県から台北市へつながる「東部幹線」で起きた。現場は花蓮県の市街地から北へ約40キロにある山と港に挟まれた駅の近く。線路内に4つの石が落ちており、横の山の斜面から落下し、線路脇のフェンスを突き破ったとみられる。11日朝、運行を再開した。

消防当局によると、3日に起きた地震の死者は16人に上っている。行方不明者は3人で、うち2人は花蓮県の山間部にある有名観光地「太魯閣(タロコ)国立公園」の崖崩れに巻き込まれたとみられ、11日も捜索が続いた。台湾全土で1100人以上が負傷した。

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