酒気帯びで車を運転したとして、道路交通法違反の罪に問われた元岐阜県川辺町議で会社員の佐伯瞬被告(36)の初公判が26日、名古屋地裁であった。被告は起訴内容を認め、検察側は「有権者の期待を裏切る犯行」として懲役8カ月を求刑し、即日結審した。

 起訴状や論告などによると、佐伯被告は5月22日午前2時20分ごろ、愛知県小牧市の交差点で、酒気帯び状態で乗用車を運転したとされる。トラックと出合い頭に衝突し、発覚した。キャバクラで焼酎の水割りを10杯飲むなどし、基準値の倍以上のアルコールが検出されたという。

 検察側は、被告が特殊詐欺事件をめぐって2021年に窃盗と詐欺の罪で執行猶予付き有罪判決を受け、猶予期間中に今回の犯行に及んだと指摘。「規範意識は著しく鈍麻している」と非難した。

 被告は猶予期間中の昨年8月にあった町議選でトップ得票で初当選したが、今回の事件後に辞職した。弁護側は被告が事件を受けて辞職したことや、被告の反省なども踏まえ、寛大な判決を求めた。

 被告は最終意見陳述で、「関係各所、色んな人に迷惑をかけた。二度と犯罪は犯しません。申し訳ありませんでした」と謝罪した。(高橋俊成)

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