相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件から8年となった26日、同園で亡くなった19人の追悼式が開かれた。
同園の入所者でつくる自治会会長の奥津ゆかりさん(55)は追悼の辞で、「天国から私や津久井やまゆり園のみんなのことを見守ってください」と述べた。永井清光園長(54)は「8年の歳月が流れた今も、皆さんの笑顔は心の中で生き続けています。これからもずっと一緒です」とあいさつした。
式典は神奈川県などが主催し、園の体育館で行われた。遺族や園関係者らの他、黒岩祐治知事ら89人が参列。犠牲者に黙とうをささげ、式後には園内の鎮魂のモニュメント(慰霊碑)で参列者が献花した。
黒岩知事は式典後の記者会見で、「『事件を二度と起こしてはいけない』と向き合った8年だったが、最近も直営施設での虐待が浮かび上がっている。克服するためにしっかりと前進していかなければならない」と話した。
事件は2016年7月26日未明に発生。元職員植松聖死刑囚(34)が同園に侵入し、入所者19人を殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。同死刑囚は20年3月に刑が確定したが、22年4月に再審請求した。
「津久井やまゆり園」で行われた追悼式で、追悼の辞を述べる奥津ゆかりさん(手前)。奥は永井清光園長=26日午前、相模原市緑区(代表撮影)
鎮魂のモニュメント前で、手を合わす永井清光園長(右)と奥津ゆかりさん(中央)ら=26日午前、相模原市緑区
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