SNSを通じ投資話を持ち掛ける「SNS型投資詐欺」グループの拠点が摘発された事件で、大阪府警は24日、詐欺などの容疑で同日までに逮捕したグループのメンバーが計90人に上ったと発表した。逮捕者はさらに増える可能性があるという。SNS型投資詐欺事件の摘発では過去最多とみられるが、府警は今後、関与の度合いから、50人については任意の捜査に切り替えて調べる。

府警特殊詐欺捜査課は23日、大阪市のビル4カ所にある二つのグループの拠点を一斉に捜索した。

同課は、4~7月に為替相場の上げ下げを予想して投資する「バイナリーオプション」の取引に関する指導料名目で、10~40代の男女4人から金銭を詐取しようとしたとして、Aグループの拠点にいた19~43歳の計79人を詐欺未遂容疑で逮捕した。さらに上位の指示役がいるとみて調べている。

一方、Bグループについては2~3月、同様の名目で20代女性から約90万円をだまし取ったとして、リーダー格山田吉彦容疑者(43)ら21~45歳の計11人を詐欺容疑で逮捕した。

両グループによる被害者は複数人で、被害額は合わせて計約9億5000万円に上る見込み。同課は押収したスマートフォン約1800台とパソコン60台のほか、マニュアルなどの解析を進めて実態解明を急ぐ。

SNS型投資詐欺グループの拠点があったビル=23日、大阪市西区

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