在庫が少なくなった「フードバンク仙台」の食料品保管棚の一部=22日、仙台市

 歴史的な物価高騰や、猛暑によるコメの品質低下に伴い、生活困窮者の支援を行う全国のフードバンク団体が危機的状況に陥っている。NPO法人「フードバンク仙台」(仙台市)の調査では、集計した全国66団体のうち約6割が寄付される食料が減ったと回答。法人幹部は「困窮者は増えているのに食料が底を突きそうだ」とし、積極的な寄付を求めている。

 フードバンク仙台が7月に実施した調査では、同法人を含む66団体のうち42団体が寄付量が減ったと答えた。月ごとの寄付量の回答があった37団体の集計では、4~6月は昨年同時期に比べ1~4割ほど減少。困窮者への配布量を減らし、しのぐケースもあるという。

 特にコメは7割近い団体で寄付が減った。猛暑で出来が芳しくなく、これまで農家から寄付されていた古米が販売用に使われている可能性があるという。フードバンク仙台は1カ月に延べ400~500人ほどに食料を配るが、川久保尭弘理事は「コメの在庫は約1カ月分しかない」と話す。

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