ハンセン病の元患者家族に最大180万円を支給する家族補償法を巡り、超党派の議員団が、今年11月までの補償金の申請期限を5年間延長する改正法案を今国会に提出する方針を固めたことが21日、分かった。現在も毎月申請者がいるほか、支給済みの人が国の想定の3分の1ほどにとどまっていることなどを踏まえた。  今週中にも議員団で方針を決定し、各党内での手続きを進める。補償法は議員立法で成立し19年11月に施行された。家族が受けた精神的苦痛への補償として、元患者の親子や配偶者らに180万円、きょうだいらに130万円を支給。請求できるのは同法施行から5年以内とした。  国は当初、支給対象を約2万4千人と想定していた。厚労省によると、今年4月時点の申請者は計8394人で、うち認定されたのは元患者の親子や配偶者ら4789人、きょうだいら3355人の計8144人。  ハンセン病問題の当事者や弁護団は、支給制度が十分に周知されていないほか、偏見や差別を恐れて申請に踏み切れない人がいるとし、期限を延長するよう求めている。


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