文化庁の文化審議会は19日、重要無形文化財の保持者、いわゆる人間国宝に新たに6人を認定するよう盛山文部科学大臣に答申しました。

芸能の部門

このうち、芸能の部門は2人で「常磐津節浄瑠璃」の常磐津一佐太夫さん、
(ときわず・かずさだゆう)本名、井筒泰弘さん(81)。

「浪曲語り」の(ろうきょくかたり)京山幸枝若さん、(きょうやま・こうしわか)本名、福本一光さん(70)です。

常磐津一佐太夫さん

京山幸枝若さん

工芸技術の部門

工芸技術の部門は4人で、「青磁」の神農巌(しんのう・いわお)さん(67)。

「八重山上布」の新垣幸子(あらかき・さちこ)さん(78)。

「沈金」の西勝廣(にし・かつひろ)さん(69)。

「竹工芸」の岐部笙芳(きべ・せいほう)さん、本名、岐部正芳さん(72)です。

神農巌さん

新垣幸子さん

西勝廣さん

岐部笙芳さん

人間国宝には、技の向上や後継者の育成のため毎年、国から200万円の助成金が交付されます。

今回の6人と合わせて、人間国宝の認定は108人となります。

“絶やしてはいけない 一日一日研さん必要” 常磐津一佐太夫さん

歌舞伎の舞台などで、三味線にあわせて歌うように語る「常磐津節浄瑠璃」の常磐津一佐太夫さんは、京都市出身の81歳。

小さい頃から三味線が得意で、9歳で入門し、常磐津節の修行を始め、三味線とともに浄瑠璃の稽古にも励んだのち、「人間国宝」となる常磐津英寿さんに師事して浄瑠璃方に専念しました。

つややかで伸びのある声と幅広い音域をいかして、深みのある情景描写にすぐれ、歌舞伎俳優や舞踊家からの信頼も厚いということです。

記者会見で常磐津一佐太夫さんは、「大変、驚いています。江戸時代から現代まで続いているのは先人の努力があったためで、絶やしてはいけないと思ってやってきました。一日一日研さんが必要で、一生懸命続けるだけです」と話していました。

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