「王位戦」七番勝負の第2局は函館市で行われ、2日目の18日は、先手の渡辺九段が17日の対局終了時に次の1手を書いた「封じ手」を立会人が開封して対局が再開しました。

序盤は、飛車の前の歩を進めて戦う「相掛かり」の戦法で進み、封じ手からは、大駒の角を交換する展開となりました。

ここから渡辺九段が、銀や飛車など攻め駒を駆使して形勢を徐々に有利にし、午後5時40分、藤井七冠が97手までで投了。

渡辺九段が勝って、勝敗を1勝1敗のタイに戻しました。

藤井七冠は、7月に「棋聖戦」を5連覇で制し、初めての永世称号「永世棋聖」の資格を最年少で獲得しています。

今回の「王位戦」で防衛を決めれば5連覇となり、2つ目となる「永世王位」の資格を獲得します。

一方、渡辺九段は、これまでに藤井七冠とタイトル戦で5回顔を合わせていますが、いずれも敗れていて、雪辱を期す戦いです。

「王位戦」七番勝負は、ことし9月にかけて日程が組まれ、次の第3局は7月30日と31日に徳島市で行われます。

渡辺明九段「つかみどころが難しい将棋だった」

対局のあと、勝利した渡辺明九段は「つかみどころが難しい将棋だったが、2日制なので難しいながらもケアができたかと思う。次の対局まであまり間がないので、それまでに作戦を練って臨みたい」と話していました。

藤井聡太七冠「非常に難しい将棋 力不足だった」

一方、敗れた藤井聡太七冠は「序盤の組み上がりのあたりから、具体的にどう戦いが始まるのか非常に難しい将棋で、そこでバランスを崩してしまったので力不足だったのかと思う。次は競り合いにできるように頑張りたい」と話していました。

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