東北電力によりますと、宮城県にある女川原発2号機では、先月行われた原子力規制庁の検査で、重大な事故が起きた際に原子炉を冷やすために水を送るポンプなどの設備を移動させるルートに、地震で倒壊するおそれのある建物があると指摘されたということです。
具体的には、安全対策工事などに使われた資機材を保管する仮設の倉庫と、作業員の仮設休憩所で、このうち倉庫の撤去に時間がかかり、再稼働の前に行う必要がある重大事故に対応する訓練が実施できなくなっているということです。
そのため東北電力は、原子炉に核燃料を入れる時期をこれまで予定していたことし7月ごろから9月ごろに見直し、再稼働の時期も9月ごろから11月ごろに延期すると発表しました。
東北電力の青木宏昭原子力部長は「2か月の遅れを余儀なくされたことを重く受け止めています。まずは訓練をしっかりやり遂げ、再稼働に向けた作業を一つ一つ安全最優先で行っていきたい」と話していました。
女川原発2号機は事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型と呼ばれるタイプで、このタイプでは全国初となる再稼働を予定していて、ほかには中国電力の島根原発2号機がことし12月の再稼働を目指しています。
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