36人が亡くなり、32人が重軽傷を負った京都アニメーション(本社・京都府宇治市)の放火殺人事件から18日で5年となる。現場となった第1スタジオ跡地(京都市伏見区)では追悼式(非公開)が予定されており、遺族や社員らが参列し、犠牲となったアニメーターらを悼む。
事件は2019年7月18日に起きた。第1スタジオ内には当時、社員らスタッフ70人がいた。1階フロアにガソリンをまかれて放火され、3階建ての建物が全焼した。
20年5月に青葉真司被告(46)が殺人や現住建造物等放火などの疑いで逮捕され、その後起訴された。京都地裁は今年1月、「人命の尊さを全く顧みず、罪責は極めて重い」などとして、青葉被告に死刑の判決を言い渡した。青葉被告は大阪高裁に控訴した。
京アニによると、第1スタジオ跡地にはアニメ制作に使う社屋を建てる方針。ほかに非公開の慰霊碑を設けることも検討している。
また今月14日には、事件を後世に伝えるための「志を繫(つな)ぐ碑」が京都府宇治市の公園に建立され、公開された。碑文は「夢と情熱を人から人へ」との言葉から始まり、「1本の線を描くのにも長年培った技術と深い想い」などとつづられている。(茶井祐輝)
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