松山市の松山城近くで発生し、木造住宅1棟を巻き込み一家3人が死亡した土砂崩れで、現場を視察した愛媛大の専門家は、土砂崩れ現場の地質は水を含みやすい砂岩で、大雨の影響で斜面の表土が崩れる「表層崩壊」が発生したとの見方を示した。

専門家は15日までに現場を視察。連日の大雨で水が集中し、斜面が崩壊したと分析している。市は現場付近に発令していた「緊急安全確保」を16日午前に解除した。

市などによると、現場上部にある松山城天守付近の道路では、昨年夏と今年6月末〜7月の大雨で斜面を支える擁壁が傾き、数本の亀裂が発生。市は復旧工事に着手し、雨水対策として道路や斜面をブルーシートで覆っていた。市は、工事が土砂崩れの原因になったかどうかなど、詳しい状況を調べている。

土砂崩れは12日未明に起きた。国の重要文化財・松山城がある山の斜面が幅約50メートル、高さ約100メートルにわたり崩落。住民の90代男性と80代女性の夫婦と、息子の40代男性が犠牲になった。〔共同〕

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