空き家の増加が社会問題となる中、実家を空き家のまま放置しない方法などを学ぶ「こうち空き家カレッジ」が13日、高知市の市文化プラザかるぽーとで開かれた。「実家じまい」の経験を著書にまとめたタレントの松本明子さんも駆けつけ、生前から家族で相談するなど、早めの対応を呼びかけた。

 松本さんは、空き家となった高松市郊外の実家を25年間、1800万円かけて維持したものの、600万円でしか売却できなかった経験を披露。「父親に『頼む』と言われてズルズルと残してしまったが、実家の維持には費用がかかる。甘く見ない方がいい」と警鐘を鳴らした。

 「聞き役」として参加した元大相撲関脇の豊ノ島さんは、「高知は移住先として人気があるが家がない。空き家を活用して高知に住もう(相撲)」と呼びかけ、参加者の笑いを誘った。

 総務省の住宅・土地統計調査(2023年)によると、高知県内にある「賃貸や売却などの目的がない空き家」は約5万戸。県では無料の電話相談窓口(088・803・6511)を設け、現地調査や不動産事業者の紹介をしている。県空き家対策チーム長の藤田直さんは「実家の空き家問題は多くの人がいずれ直面する問題。早めに相談をして欲しい」と呼びかけている。(羽賀和紀)

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