防衛省は12日、安全保障に絡む「特定秘密」のずさんな管理や海上自衛隊員による潜水手当の不正受給などがあったとして、懲戒免職11人、停職83人を含む計218人(延べ220人)の処分を公表した。「背広組」と呼ばれる防衛官僚の幹部によるパワハラも初めて認定。異例の規模で、防衛省・自衛隊は信頼回復に向け、抜本的な規律見直しが迫られる。

木原稔防衛相は閣議後記者会見で陳謝し、「信頼回復に率先して取り組む」と強調。海自トップの酒井良海上幕僚長を19日付で交代させたとし、「新しい体制で立て直す必要がある」と述べた。

酒井海幕長も臨時会見。不正受給や幹部の不正飲食などで潜水士11人の懲戒免職など最多の181人が処分されたことについて「不祥事の根底には組織のガバナンス欠落がある。職責を果たせず、責任を問われるのは当然だ」と頭を下げた。

特定秘密管理や手当不正での大量処分について頭を下げる木原稔防衛相=12日午前、東京都新宿区

防衛省=東京都新宿区

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