松山市中心部にある松山城の北東側で12日未明に発生した土砂崩れで、住宅1棟が巻き込まれた。愛媛県によると、住宅に住む90代男性と80代女性、40代男性の3人と連絡が取れておらず、消防と警察による捜索が続いている。
土砂崩れは12日午前3時50分ごろ、松山市緑町1丁目の住宅地で発生した。市によると、山の斜面が高さ約100メートル、幅約50メートルにわたって崩れた。木造2階建て住宅1棟のほか、近くのマンション周辺にも土砂が流れ込んだ。
土砂崩れのあった山の頂上には松山城の天守がある。市によると、昨年6月末から7月初めの大雨で、天守東側にある緊急車両が通る道沿いの壁が傾く被害があった。
このため市は今年7月2日から、約36メートルにわたって壁を補強する復旧工事を開始。工事現場の斜面には、雨水がしみこまないようブルーシートをかけていた。
市は今回の土砂崩れがブルーシートの近くから崩れていることを確認しており、土砂は約250メートルにわたって崩れたという。市は原因などを調べるとしている。
松山市内では10日から雨が降り、12日朝までの降雨量は213ミリにのぼる。松山地方気象台によると、7月の1カ月分の雨がこの2日間で降ったことになるという。（神谷毅、川村貴大）
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