京都府は10日、桜などの樹木を食い荒らす特定外来生物のクビアカツヤカミキリの成虫が、府内で初めて確認されたと発表した。被害を受けた木は確認されていないが、府は情報提供を呼び掛けている。

 6日に向日市の住宅のベランダと京都市西京区の樹木で見つかった。住民から情報提供があり、8日に府が現地を調査。住民が採取した個体を専門家に確認したところ、クビアカツヤカミキリの成虫と判明したという。

 府によると、クビアカツヤカミキリは中国などが原産で、桜や梅、桃などの木に卵を産みつける。幼虫が木の内部を食い荒らし、枯死の原因になる。2011年に埼玉で国内初確認されて以降、生息域を広げ、近隣の大阪や奈良などでも生息が確認されているという。

 事前の対策が難しく、非常に強い拡散能力を持つため、早期の発見が必要になる。幼虫が寄生した木の根元には幼虫のフンと木くずが混ざった「フラス」が見られる。府は「成虫やフラスを発見したら、速やかに府に連絡してほしい」としている。問い合わせは府自然環境保全課(075・414・4706)。(武井風花)

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