防衛省・自衛隊の特定秘密の不正運用や、「背広組」が中心の内部部局(内局)の幹部によるパワハラ問題で、同省が、週内に内局の審議官級を含む関係者を懲戒処分にする方針を固めたことが9日、複数の政府関係者への取材で分かった。海自では隊員が潜水手当を不正に受け取っていた疑いが浮上。相次ぐ不祥事疑惑の発覚に防衛省・自衛隊への信頼が大きく揺らぐ事態になっている。
海自トップの酒井良海上幕僚長は同日の記者会見で、潜水手当の不正受給問題に関し、既に調査に着手していると明らかにした。酒井氏は「事実関係に基づき適切に対応していく」と述べ、近く結果を公表するとした。
関係者によると、懲戒処分の対象となっている一連の問題のうち、政策立案や法令作成を担う内局では、審議官級を含む複数の幹部が部下に威圧的な言動を繰り返し、精神的な苦痛を与えたとされる。
防衛省は今年4月、海自の護衛艦「いなづま」と、陸自北部方面隊(札幌市)の部隊で特定秘密の不適切な取り扱いがあったとして、幹部自衛官計5人を停職や減給の懲戒処分にした。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。