勤務先の有料老人ホームで入居者の男性に暴行し、けがをさせたとして、警視庁は元介護職員の宗像佳祐容疑者(40)=東京都練馬区=を傷害容疑で逮捕し、5日に発表した。逮捕容疑を否認し、「トイレの介助のときにいらだった。頭や足をたたいた」などと供述しているという。
個室で左手をひねったか 全治3週間のけが
中野署によると、宗像容疑者は3月21~29日の夜勤中、東京都中野区の介護付き有料老人ホームの個室で、入居者の男性(81)の左手の中指をひねったり、左手の甲をひっぱったりし、左手関節の捻挫など3週間のけがを負わせた疑いがある。
男性が家族に被害を伝え、家族から施設側に申告した。宗像容疑者は施設側の聞き取りに暴行を否定したが、家族が個室にボイスレコーダーを設置したところ、暴言や体をたたくような音が記録されていたという。録音を知らされた宗像容疑者は暴行を認め、直後から音信不通になり、施設側が4月、中野署に相談していた。
勤務した数カ所で虐待事案 直後に退職
宗像容疑者は介護福祉士の資格を持ち、2022年9月から非常勤職員としてこの施設で夜勤を始めた。昨年11月に入居した男性を担当し、トイレや食事の介助をしていた。
宗像容疑者がこれまで勤務していた都内の数カ所の病院や老人ホームで虐待事案があり、容疑者はいずれも発覚直後に退職していた。被害者はみな認知症の高齢者だという。(福冨旅史)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。