記録的な大雨で福岡、大分両県で関連死を含めて40人が亡くなり、2人が行方不明となった2017年の九州北部豪雨から、5日で7年を迎えた。
死者、行方不明者が35人に及んだ福岡県朝倉市では午前10時、市内全域で追悼のサイレンが鳴り響いた。市役所では半旗が掲げられ、林裕二市長ら職員約500人が黙禱(もくとう)した。
林市長は「未曽有の災害を風化させず、災害に強い安全、安心のまちづくりを進め、防災の大切さを伝えていきたい」と述べた。
市では国による災害復旧事業が昨年7月に完了。ただ、基幹産業の農業をめぐり、農地の区画整理事業は被災した206ヘクタールの4割しか終わっていない。昨年の豪雨もあり工期が遅れ来年度中の終結を見込むが、どの程度の農家が戻るか定かではない。
被害が大きかった地区では、住まいや生業を失った人の流出が顕著で、これまでに三つの集落が解散した。市復興推進係は「地域のコミュニティーの再生が今後の課題」としている。(池田良)
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