小林製薬の紅麹(こうじ)原料を含むサプリメントによる健康被害問題で、厚生労働省は4日、摂取後に死亡したと同社が遺族から相談を受け因果関係などを調査している人数が2日時点で5人増え、計81人になったと明らかにした。国会内で立憲民主党が開いた会合で報告した。

同社によると、調査対象の人の死亡原因には腎疾患以外にがんや脳梗塞などが含まれる。問題の紅麹原料が製造された時期より前に亡くなった人もいる。

厚労省によると、遺族からの相談は計194人分あり、うち110人はサプリを摂取していなかった。残る84人のうち3人は医師への調査が終わり因果関係はないとの診断結果だった。

入院した人は、腎疾患以外も含めて集計することに変更した結果、6月30日時点で延べ492人となった。

同社は3月以降、死亡事例を5人としてきたが、6月13日に厚労省から追加事例の有無について問い合わせを受け、同月27日になって遺族からの相談が170人分あると同省に報告した。

会合で厚労省担当者は、同社の報告遅れについて聞かれると「個々の状況を社内でまとめることに手間取り、作業や検討に時間を要しているようだった」と答えた。〔共同〕

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