駐日パレスチナ常駐総代表部のワリード・シアム代表が4日、山梨県市川三郷町の県立青洲高で講演した。イスラエルによる攻撃が続くガザ地区の状況を「私の故郷はもうない。世界最大の墓地となった」と語り、写真を交えてガザの人々の苦しみを訴えた。

 市川三郷町は花火の生産が盛んで、「火薬は弾薬でなく、平和を願う象徴として使うべきだ」とのテーマで、花火大会のプレイベントとして開催。ヨルダンのリーナ・アンナーブ駐日大使も登壇し、生徒ら約900人が聞き入った。

 シアム代表は「日本では夏休みを楽しみにする時期だが、ガザでは学校が破壊され9カ月も通えていない」と話した。飲み水がないため海水を飲んで病気になる子どもや老人もいると紹介。高校生から「私たちに何ができるか」と問われ、「パレスチナの人たちへ手紙を書いたり、今日学んだことを友達に教えたりして」と答えた。

 8月7日の「神明の花火大会」では、ガザへの思いを込めた花火の打ち上げも予定されている。

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